MojiDisassembler
-文字を分解するスクリプト-
概要
Illustratorで、文字をアウトライン化したパスなどを、パーツごとに分解するスクリプトです。
Illustrator CS6~CC2022(Win・Mac)で動作します。
更新履歴
Ver3.0 - 2021/12/06
- 「オ」や「木」の字が分解できるようになった。(※できないこともあります)
- 「文字/図形」の選択ボタンを削除し、自動判別するようにした。
- その他こまかい修正で分解の精度が上がった…はず。
Ver2.0 - 2021/09/26
- 「角を復元」機能を追加。
Ver1.0 - 2021/09/17
- 爆誕。
「文字を分解する」とは
具体的には、文字をアウトライン化したパスの中から、パーツが十字もしくはT字に交差していると思われるような部分を見つけ出し、それぞれ別のパーツに分割する、というスクリプトです。
ver2.0では更に、下図のような「角の埋まり込み」と「角の重なり」を復元することもできるようになりました(「角を復元」をONにした場合)。
※主に太い角ゴシックで役立ちますが、それ以外ではむしろ変なことになる可能性が高いのでデフォルトはOFFになっています。
ただし、必ずしもうまく分解できるとは限りません。一般的なゴシック体や明朝体であれば、90%以上の割合でうまくいくと思いますが、苦手なフォントもあります。
うまくいかないことが多いフォント
- アウトラインがラフなフォント
- 交差の角がまるめられているフォント
- そのほか、行書体、極太フォントなど
文字以外のパスにも使えます
主に文字をアウトライン化したパスに対して使うことを想定していますが、そうではない一般のパスに対しても使用できます。(後述のダイアログで「図形」を選択して実行してください)
使い方
※使用前に、ドキュメントを保存しておくことをおすすめします。
- Illustrator上で、文字をアウトライン化したもの、または単なるパス、複合パスを選択します(複数選択可)。
- Illustratorのファイルメニューから、スクリプト>その他のスクリプト を選択し、『文字を分解する.jsx』を開きます。
- ダイアログが表示されますので、下記を参考に設定して実行をクリックします。
ダイアログの説明
■距離のしきい値
通常は『自動』を選択し、うまくいかないときだけ変えてみてください。
数字が大きいほど、離れた線とつながりやすくなります。分割しなくていいところが分割されてしまう場合は値を小さめに、分割してほしいところが分割されない場合は値を大きめします。
■角度のしきい値
通常は『自動』を選択し、うまくいかないときだけ変えてみてください。
数字が大きいほど、角度のずれの許容値が大きくなります。分割しなくていいところが分割されてしまう場合は値を小さめに、分割してほしいところが分割されない場合は値を大きめします。
■角を復元(Ver 2.0から)
ONにすると、角の埋まり込みや、角の重なりを検出して補間します。
■塗り分け
分割したパスをパーツごとに塗り分けます。
■スウォッチグループ名
塗り分けに使うスウォッチグループを指定します。空欄の場合、適当に作った色が使われます。
■ランダム
塗り分けに使う色の順序をランダムにします。
スクリプトを素早く実行するには
毎回『その他のスクリプト』からjsxファイルを選択するのは面倒なので、以下のいずれかの方法で素早く実行できるようにしておくと便利です。
★メニューに表示されるようにする
jsxファイルを所定のスクリプトフォルダに入れておくと、ファイルメニューの『スクリプト』内にメニューとして表示されます。
スクリプトフォルダは、標準では以下の場所にあります。
◇Macの場合
/アプリケーション/Adobe Illustrator CC 2022/プリセット/ja_JP/スクリプト
◇Windowsの場合
C:\Program Files\Adobe\Adobe Illustrator CC 2022\Presets\ja_JP\スクリプト
※"CC 2022"の部分は使用するIllustratorのバージョンによって変わります。複数のバージョンで使いたい場合はそれぞれの場所にコピーする必要があります。
★ツールを使う
スクリプトを便利に使うための様々なツールが有志の方々により開発されています。私も『Sppy』という、キーボードショートカットでスクリプトを実行できるソフトを作っていますのでWindowsの方は使ってみてください。
・SPAi(Mac用、ものかの氏作)
http://tama-san.com/spai/
・Sppy(Windows用)
http://sysys.zouri.jp/sppy/
このソフトを利用して発生したいかなる損害についても、作者は一切の責任を負いません。
このスクリプトはExtendScriptで開発していますが、jsxbin形式での配布になります。元のコードを見ることはできません。
お問い合わせは、BOOTHのメッセージ機能、下のコメント欄、ツイッターへどうぞ。
How about english version?
It would be nice to get the English version.
Give please english version
教科書体での書き順作成に使用できるでしょうか。
例えば、右なら ノ→ナ→ … … →右といった具合。